おはななし
お花なし
国内
場所・異界
- どんな話か
- 女狐がお花に化けて長作を心中に誘い、以後その梨の実は割ると血のように赤くなったという。
- 細部
- 御所平の長作と原のお花は深く想い合い、添えないときは共に死のうと誓っていた。二人を見ていた山の女狐はその情に心を動かされ、やがて長作その人を慕うようになる。ある日お花の姿を借りた女狐は長作に心中をせがみ、住吉の森の梨の木で二人は首を括ったが、生き延びたのは長作だけだった。恐ろしくなった長作は村を出る。後日村人が木を検めると、一匹の女狐が吊られて死んでいた。数年ののち事情を知った長作は戻ってお花に添おうと願うが受け入れられず、お花は姿を消したという。それ以来この梨は甘い実をつけなくなり、堅く渋いものばかりになって、割れば血のように赤かったと伝えられる。
- 広まり方
- 1987年刊『長野県史 民俗編 東信地方 ことばと伝承』の伝説・植物の項に、細川修・松本清人の報告として三例が載る。
- 地域
- 長野県川上村
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ