むしゃのおもかげ
武者の俤
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 川本町では、家臣の裏切りで川神の地に追い詰められ憤怒の形相のまま息絶えた城主の姿が、今も夜道に武者の俤として現れるという。
- 細部
- 川本町(邑智郡)の城跡にまつわる武将の亡霊譚。ある城の主が落城の際に川神という場所まで落ち延びたところ、頼みにしていたはずの味方の兵に裏切られ、毒を塗った刃によって命を落とした。それでも城主は最期まで屈することなく、無念のあまり恐ろしいまでの形相となり、歯を食いしばって敵をきっと睨みつけたまま、立ったような姿で息絶えたという。その凄まじい様子を目の当たりにした裏切り者の兵は、恐怖のあまりその場で命を落としてしまった。それから長い年月がたった今でも、この場所を通りかかると、暗闇の中にその武者の姿がぼんやりと浮かび上がって見えることがあるといわれている。
- 広まり方
- 1932年の『旅と伝説』に掲載された、千代延尚壽「石見に残つた城跡伝説」に記録されている。
- 地域
- 島根県川本町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ