もりばやし
森囃
国内
場所・異界
- どんな話か
- 国境の坂の森から夜ごと囃子の音が響き、篝火まで焚かれて見物人が押し寄せたという。
- 細部
- 享保の初め頃、武州と相州の境にある信濃坂で、毎晩のように囃子の音が鳴り渡った。噂は広まり、江戸などからも見物の人々が集まったという。音の出どころは産土の神を祀る森の中で、時には誰の手も加わらぬまま火が焚かれることもあった。夜が明けてから確かめに行くと、青々とした松葉の枝が燃え残って落ちていたという。この出来事は夏から秋、そして冬まで続き、春の終わり頃にいつの間にか止んでしまった。怪異が季節をまたいで続き、見物という形で人を集めた点が珍しい。
- 広まり方
- 『日本随筆大成第二期』1975年収録、菊岡沾凉の『諸国里人談』に記されている。
- 地域
- 神奈川県横浜市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ