みみなしほういち
耳なし芳一
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 壇ノ浦で滅んだ平家一門の亡霊に招かれた盲目の琵琶法師・芳一が、夜ごと平家の墓前で演奏させられていたという怪談。住職が全身に経文を書いて亡霊から姿を隠したが、耳だけ書き忘れたため引きちぎられたと伝わる。
- 細部
- 舞台は下関の阿弥陀寺(現在の赤間神宮の前身)。芳一の琵琶の腕を見込んだ何者かに連夜連れ出されていることを寺の住職が不審に思い、後をつけさせたところ、芳一が平家一門の墓前で演奏していたことが判明する。住職は芳一の全身に経文を書いて亡霊から見えないようにしたが、耳に経文を書き忘れたため、亡霊は芳一の耳だけをちぎり取っていったという。物語の原型は1782年刊の『臥遊奇談』に収められた話とされる。
- 広まり方
- 平家の怨霊譚として地元に伝わっていた話を、明治時代に来日した小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が著書『怪談』(1904年)で紹介し、全国に広まった。現在も赤間神宮には芳一を祀る芳一堂があり、命日にちなむ「耳なし芳一まつり」で琵琶語りが奉納されている。
- 地域
- 山口県下関市(赤間神宮・旧阿弥陀寺)
- 年代
- 平安時代末期(物語の舞台)
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ