みぎわきからのしゅっさん
右脇からの出産
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 越前有乳駅の馬子・孫市の妻は妊娠中に右脇にできた腫れ物から死んだ赤子が出てきたが、あとに傷は残らなかったという。
- 細部
- 越前の有乳駅というところに孫市という馬子が住んでいた。その妻が二十七のときに身ごもったが、臨月に近い八ヶ月ごろになって右の脇の下に小さな腫れ物ができ、日を追うごとに大きく腫れ上がって痛みも増していった。心配した孫市が外科の医者を呼んで診てもらうと、医者はこれを癰(悪性のできもの)と判断し、切開して膿を出すことにした。ところが刃を入れたとたん、膿と血にまじって、すでに死んでいる赤子が脇の傷口から出てきたのである。しかも後になって妻の脇を確かめても、切ったはずの跡すら残っていなかったという。
- 広まり方
- 『続日本随筆大成』1980年収録、中村新斎「閑度雑談」に記録がある。
- 地域
- 福井県敦賀市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ