けせんぬまのおしょうのとぶくびづか
気仙沼の和尚の飛ぶ首塚
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 無実の罪で斬られた津谷東禅寺の和尚の首が飛び去り、村に続いた怪異を托鉢僧が弔って鎮めたという由来。
- 細部
寛文の頃、津谷にある東禅寺の住職であった木陽和尚は学徳の高さで知られていたが、身に覚えのない罪を着せられて斬首されることになった。和尚は刑を受ける直前、もし本当に罪があるならこの首は地に落ちるだろうが、無実であるなら空へ飛び上がるはずだと言い残したという。はねられた首は言葉どおりどこへともなく飛び去り、その後村では食事中に血まみれの腕が下がってきたり、夜更けに不気味な呻き声が響いたり、針仕事をする女が髪を引っ張られて倒されたりする怪異が相次いだ。
一、二年後、日山という托鉢僧が秋の夕暮れに野道を歩いていると、姿の見えないまま自分の名を呼ぶ声がし、やがて僧形の者が現れて、無実の罪で命を落としたのに弔う者がなく浮かばれずにいるので供養してほしいと訴えた。翌朝あたりの草むらを探すと、石に噛みついたままの髑髏が見つかり、日山が手厚く弔うと村の怪異はぴたりと止んだという。村人たちも供養碑を建てて長く参詣を絶やさなかった。
- 広まり方
- 1956年刊『宮城縣史 民俗3』の妖怪変化・幽霊の事例篇に記録がある。
- 地域
- 宮城県気仙沼市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ