さどのこうしんしんこうがすくうかいなん
佐渡の庚申信仰が救う海難
国内
場所・異界
- どんな話か
- 庚申を信仰する者だけが漁の遭難から救われる話が佐渡に複数伝わり、烏や団子、帆柱に現れる姿など様々な形で加護が語られる。
- 細部
佐渡には庚申信仰にまつわる海の話がいくつも残っている。ある講の席で宿の主人が人に似たものを料理していたのを見て誰もそれを口にしなかったところ、その正体は庚申さんであったという奇妙な話が伝わる。家に帰ると着物の袖から肉が出てきており、それと知らずに娘が食べたところ800年もの長寿を得たのだという。また、山崩れで港が埋まると叫ぶ声を聞いて船を出した漁師たちのうち、庚申を信じていなかった船頭だけがその声に気づかず生き埋めになったという話も伝わる。
ほかにも、悪天候で海に流された者たちが一心に庚申さんへ願をかけると、烏の飛来や漂着した船に導かれて助かったという話、台風で流された船のうち庚申の信者だけが浜に打ち上げられ、鳥が落とした団子で飢えをしのいで生き延びた話もある。しけの海で帆柱の上に庚申さんが姿を現し、講に入っていない者がいるから助けられないと告げ、その者が入講を誓ってようやく全員の命が助かったという話も語られている。
- 広まり方
- 『庚申』1963年掲載、窪徳忠「佐渡に伝わる庚申の説話」に記録がある。
- 地域
- 新潟県佐渡市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ