こうぼうだいし
弘法大師
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 諸国を巡ったという弘法大師が宍粟市内の各地で、人々の親切や無情に応じて恵みや祟りを残したと伝わる伝説群である。
- 細部
諸国を巡り歩いたと伝わる弘法大師は、宍粟の村々でも人への接し方に応じて対照的な結果を残したとされる。切窓峠には人の足の形に似たくぼみを持つ岩があり、大師がここを通った際についた跡だと語られている。柚を求めた大師に食べられぬ柚だと断って渡さなかった土地では、以後その木に実がならなくなったといい、田で酒を振る舞われた土地では、大師が礼として湧き水を涸れさせないと約束し、それきり水に不自由しなくなったと伝わる。
一方、洗濯中の老婆や井戸端の女に水を求めて断られた話では、地の水そのものが涸れて村が水不足に陥ったといい、逆にみすぼらしい姿の来訪者へ気持ちよく水を差し出した家では、その後水が湧くようになったとも語られる。もてなしの善し悪しがそのまま土地の運命を左右するという筋立てが、宍粟市内のあちこちで語り継がれている。
- 広まり方
- 1948年の『民間伝承』所収、島田清「弘法大師の村廻り伝説―兵庫県宍粟村に於ける―」にまとめて記録された話である。
- 地域
- 兵庫県宍粟市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ