こうぼうだいし
弘法大師
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 坐骨神経痛の平癒祈願、甘酒の湯気に浮かんだ大師の姿、井戸に清水を湧かせた加持など、弘法大師にまつわる3つの霊験譚。
- 細部
- 弘法大師にまつわる霊験の言い伝えはいくつも残されている。兵庫県のある男性は、若い頃に坐骨神経の病を患って両足に異常をきたし、どのような医薬による手当ても効かず、ついには歩くことさえ難しくなってしまった。もはや仏の力にすがるほかないと考えたこの男性は、新四国巡拝の旅に出て、たどり着いた岩屋山で三週間にわたって一心に弘法大師を念じ続けた。すると、杖さえ借りれば自分の足で歩けるまでに回復したという。また、清海という人物が四国巡礼のたびに宿としていた民家では、二十日に行われる大師さまの祭りで甘酒がふるまわれた際、茶碗から立ちのぼる湯気の中に弘法大師さまのお姿が浮かび上がって見えたと伝えられる。さらに、持宝院の境内には踊り清水と呼ばれる井戸があるが、これは弘法大師の加持によって美しい清水が踊るように湧き出したことに由来するといい、そのため寺の山号も井際山と名づけられ、この井戸は轟きの井とも呼ばれている。
- 広まり方
- 1973年の『みなみ』掲載、山本錠之助「弘法様と岩屋山 四、岩屋山霊験記」、1984年の『みなみ』掲載、大橋八郎治「清海行者の伝記」、および2000年の『みなみ』掲載「躍り清水」に、それぞれの話が記録されている。
- 地域
- 愛知県南知多町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ