いっとのさか
いっとの坂
国内
場所・異界
- どんな話か
- 夫神から逃れた白山さまの伝承に由来し、縁を切る坂として婚礼の道筋から避けられた。
- 細部
夫の神が病を得たのを厭い、白山さまが逃げ出したという話が土地の由来として語られる。当時この一帯は湖であり、白山さまは石の船の下に匿われ、いくら探しても見つからないため夫神はついに追跡をあきらめた。そこから縁切り坂、縁遠坂と呼ばれ、それがなまっていっとの坂になったという。かつては縁切り地蔵が立っており、嫁入りの行列は縁を切られることを嫌って前を避け、脇道を通った。
追跡を断念した夫神が投げ捨てた杯はかじかの頭に当たり、以来神川のかじかには杯の跡が残るとも伝える。さらに、夫神に見つかることを恐れた白山さまが、蕗の葉に湯を包んで遠くへ投げたためこの地の温泉は失われ、その湯の落ちた先が草津だともいう。白山さまが嫌うとして、以後は湯を掘ることも許されなかった。
- 広まり方
- 1987年刊の『長野県史 民俗編 東信地方 ことばと伝承』の口頭伝承、坂と峠の伝説(細川修・松本清人)に四話がまとまっている。
- 地域
- 長野県上田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ