いのすけ
イノスケ
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 濁集落の老夫婦の子イノスケは常人離れした力を持ち、親戚はこれを恐れて父に山で殺させたが、父もまもなく亡くなったという。
- 細部
- 濁集落に暮らす老夫婦のもとに、イノスケという子どもがいた。10歳ほどのころ、田仕事から帰った父親が足を洗いながら煙草入れを忘れたことに気づき、取ってくるよう頼んだところ、父親が足を洗い終えるのとほぼ同時に取って戻ってきたという。ほかにも、箪笥の錠の前で三度手を打つだけで錠がピーンと開いてしまうなど、常人離れした力をいくつも見せていた。こうした不思議な子を生かしておくわけにはいかないと親戚の間で話し合いがまとまり、父親が山へ連れ出すことになった。イノスケはすべてを悟っていたかのようにおとなしく従い、そのまま鎌で命を絶たれたという。父親もこの出来事のあと気が動転したのか、まもなく亡くなったと伝えられている。
- 広まり方
- 1985年の民俗誌『奴奈川の民俗』(新潟県東頚城郡松代町奴奈川地区、東洋大学民俗研究会)の口承文芸の項に記録がある。
- 地域
- 新潟県十日町市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ