はつかいちのじゃしんのじじょたち
廿日市の蛇身の侍女たち
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 光明院を開いた以八和尚に仕えた美しい侍女たちは、実は天女が遣わした蛇身の童子だったと伝わる。
- 細部
- 宮島の光明院を開いたとされる僧・以八のもとには、いつも十数人の美しい女性たちが仕えていた。これを不審に思い、良からぬ噂を立てる者が現れたと聞いた以八は、女性たちを説法の場に集め、事情を告げたうえで立ち去るよう申し渡した。するとにわかに海が荒れ、激しい風とともに波が立ち、女たちの姿はたちまち蛇へと変わり、黒い雲にまぎれて海の底へ沈んでいったという。彼女たちの正体は、天女が遣わした十五人の童子だったと伝えられる。のちに以八が念仏の回向の日を選んで往生を遂げると、紫の雲が現れて芳しい香りが漂い、満ちてきた潮が遺灰をひとつ残らず海へと運び去った。海の竜神が上人を弔ったのだろうと語られている。
- 広まり方
- 1974年の『日本随筆大成』第二期に収められた神谷養勇軒「新著聞集」に記録がある。
- 地域
- 広島県廿日市市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ