ひらかざるま
開かざる間
国内
場所・異界
- どんな話か
- 山中の坊にあった開かずの一室を無理に開けさせた者たちが、相次いで命を落としたという話。
- 細部
- 延暦寺の竹林院という坊には、児かやと呼ばれて長く閉ざされたままの一室があったという。宝暦7年の法花会に際してこの坊へ泊まった権右中弁敬明は、興味を抑えかねて供の者に戸を開けさせた。中はただ暗いばかりで、目に映るものは何ひとつなかったが、開けた家人は冷たい気配に触れたと言い残すなり急に床につき、家へ戻るとまもなく息を引き取った。命じた敬明もそれから数か月のうちに世を去ったと記されている。開けてはならない部屋という禁忌が、破った者への報いという形をとって語られる例である。
- 広まり方
- 1974年刊行の『日本随筆大成』第二期に収める柳原紀光『閑窓自語』に書きとめられている。
- 地域
- 滋賀県大津市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ