いいたてのやまにぶつかるあかいひのたま
飯舘の山にぶつかる赤い火の玉
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 虎捕山にぶつかった赤い火の玉や、近所の人の死の直前に現れた青い火の玉など、複数の目撃例をまとめた記録。
- 細部
明治28年のこと、南の空から直径2尺ほどの大きさの火の玉が飛来し、虎捕山にある本殿付近に衝突して大きな音を響かせた。火の色は普通とは異なる赤さで、集まったり離れたりしながらぼうっと見えていたが、やがて消えていった。この現象は山ノ神がお社に灯明を捧げたのだろうと語られている。別の例では、家のばあさまが夜に水引へ向かう途中、目の前を青い火の玉が星の光のような尾を引いて飛んでいくのを見たという。
また、庭のかえでの木のあたりを尾のある青い火の玉が上がったり下がったりしていた翌朝、親しかった近所の人がまさにその時刻に亡くなっていたことがわかった。青い火の玉はたましいであり、赤い火の玉はかねを表すのだとも言われており、実際に関沢では赤い火の玉が、山では夕飯どきに茶碗ほどの大きさの火の玉が近くに見えたという証言も残っている。
- 広まり方
- 1937年の『旅と伝説』所収、岩崎敏夫「相馬山中郷雑記―佐須を中心として―」、および1964年刊『福島県史 第23巻 民俗1』所収、岩崎敏夫・和田文夫・山口弥一郎「相馬郡飯館村民俗誌」(九・民間信仰 1 前知らせ、一〇・山の怪異)に記録がある。
- 地域
- 福島県飯舘村
- 年代
- 明治時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ