はなやま
花山
国内
場所・異界
- どんな話か
- 御嶽山を彩る石楠花が花山の地名の由来とされ、置き去りにした駒形根の神を恨む御嶽の神は今もこの花を独り占めしているという。
- 細部
花山という地名は、御嶽山を彩る石楠花の大群落に由来するという。花の盛りには山全体が染まったように咲き誇り、これを掘り取ろうとする者があると、石楠花を惜しむ御嶽山の神が怒って山を荒らすと恐れられていた。この石楠花にまつわる話には続きがある。むかし駒形根の神と御嶽の神は連れ立って陸奥へ下ってきた。一迫川のほとりまで来たとき、上流から花びらが美しく流れてくるのに気づいた二柱の神は、その花の咲く山を探して川をさかのぼっていった。
途中で休んでいるうち、御嶽の神が眠り込んでしまうと、駒形根の神は相方を置き去りにしたまま先へ進み、二つの山のうち眺めの良いほうを選び取ってしまう。これが御駒山の駒形根権現になったという。遅れて来た御嶽の神は、残されたもう一方の山を自分の山と定め、こちらが御嶽権現の山となった。そしてこの山いっぱいに、やがて美しい石楠花が咲き誇るようになった。置き去りにされたことを根に持つ御嶽の神は、石楠花をほしがる駒形根の神にどうしても分けてやろうとせず、そのため今でもこの花は御嶽山だけに咲き、駒形山には見られないのだという。
- 広まり方
- 1956年刊『宮城縣史 民俗3』伝説・木の部および山の部に記録がある。
- 地域
- 宮城県栗原市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ