つきのしたのぎょうじゃ
槻の下の行者
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 倒れた大木の跡から石櫃が現れ、中から鈴の音と読経が聞こえたと伝わる土中入定の話。
- 細部
- 文化十四年の秋ごろ、大きな槻の木が突然倒れ、その根の穴から石の櫃が姿を現した。中からは鈴鐸の音と経を読む声が聞こえてきたという。百五十年ほど前に生きたまま土中へ入定した行者のものだろうと語られ、噂を聞いた人々が押し寄せて、参詣の群集はその冬まで絶えなかった。木の倒壊という偶然が、忘れられていた入定の記憶を掘り起こし、短期間の熱狂的な信仰を生んだ経緯が記録として残されている。
- 広まり方
- 1973年刊『日本随筆大成第2期』所収、滝沢馬琴と簑笠漁隠による『兎園小説』に記録がある。
- 地域
- 長野県辰野町
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ