ごぜんさまとおとめぶち
御前様と乙女淵
国内
場所・異界
- どんな話か
- 乙女淵で御前様に引き込まれた娘は淵の底で機を織っており、訪ねた男は三年後に戻ると三回忌が済んでいたという。
- 細部
乙女淵、あるいは御前淵と呼ばれる場所では、昔、大家の娘が紅花を摘みに行き、水鏡に自分の顔を映していたところ御前様に見初められ淵の中に引き込まれてしまったという。その後、ある男が淵に鉈を落とし、柄が近くに見えたので取りに潜ったところ、いなくなったはずの娘が機を織っているのに出会う。娘はここにいることを誰にも話さないでほしいと頼み、布を持たせて男を帰した。ところが淵から上がると三年の月日が経っており、家では三回忌が営まれていた。
もらった布はいくら切っても尽きなかったが、不思議に思ってほぐしたとたん、男は死んでしまったという。盆の十六日には流し機という行事をこの淵で行わなければケチがつくとされ、どんなことがあっても欠かせないならわしとなっている。
- 広まり方
- 1967年刊『福島県史 24 民俗2』所収、和田文夫による橋に関する伝説の項に記録がある。
- 地域
- 福島県いわき市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ