いまばりのつしまはまへもどるふなこのれい
今治の津島浜へ戻る船子の霊
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 蔵米の横流しを隠すため船ごと沈められた船子たちの霊が、夜ごと津島の浜に戻ってくるという。
- 細部
- 天保のころ、神吉丸という帆船の船頭が蔵米を横流ししていた。露見を恐れた船頭は船をわざと沈めてしまい、口を封じるために乗り組んでいた船子までも海に沈めたと伝わる。以来、その者たちの霊が夜になると吉海の津島の浜へ帰ってくるようになり、船幽霊として語られるようになった。不正の隠蔽と巻き添えの死という具体的な経緯を伴う点が、この地の船幽霊譚の特徴である。同じ筋が複数の資料に採録されている。
- 広まり方
- 1958年の『伊予路』所収、森正史の探訪記のほか、1985年『伊予の民俗』佐々木正興「伊予の妖怪変化」、1983年刊『愛媛県史』第五章第三節二にも記録がある。
- 地域
- 愛媛県今治市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ