ふち
淵
国内
場所・異界
- どんな話か
- 身を投げた下女オナンにちなむオナンガフチが、村人の求めに応じて膳椀を貸していたという話。
- 細部
- 鹿留川が桂川に合流する手前には滝があり、その落ち口の下にオナンガフチと呼ばれる淵がある。この名は、かつてこの淵に身を投げた下女、オナンの名にちなむものだという。以来、村で人寄せなどがあって膳や椀が足りないとき、村人が淵に向かって頼めば必要な数だけ貸してくれるようになったと伝えられている。ところがあるとき、借りた膳椀を半分しか返さなかった者がおり、それ以来、二度と貸してくれなくなってしまったという。器を貸す不思議な力と、それを損なう人間の側の落ち度という組み合わせは、各地の椀貸し伝説に共通する型でもある。
- 広まり方
- 2003年刊行の『山梨県史』第一編、福田アジオ執筆「淵と椀貸伝説」の節に紹介されている。
- 地域
- 山梨県上野原市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ