でんぞういなり
伝蔵稲荷
国内
場所・異界
- どんな話か
- 狐に憑かれた村外れの男が祈祷で解放され、その名が祠の呼び名として残ったという社。
- 細部
- 村のはずれに住む伝蔵という男は、しばしば正気を失ったようになった。目の焦点が合わず、獣のように鳴き、跳ね回り、意味の取れない言葉を呟きながら稲荷の周囲をぐるぐると歩いた。翌日には本人にその記憶がない。同じことが繰り返されたため、村では狐を落とす祈祷を行うことにした。久津根の稲荷へ油揚げを供え、本人を社前に座らせて神主に祓ってもらい、一同で憑きものが去るよう願うと、以後この症状は起こらなくなったという。やがて村人はこの社を伝蔵の名で呼ぶようになった。
- 広まり方
- 1987年刊『長野県史 民俗編 東信地方 ことばと伝承』第12編口頭伝承、細川修・松本清人による地蔵や薬師や観音の伝説の項に収められている。
- 地域
- 長野県東御市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ