だいしさん
大師さん
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 飢饉のとき蕪を恵んでくれた大師様を偲び、雪の降るお大師講の夜に地区の女たちが供え物をして籠る。
- 細部
佐渡ではお大師講の日に大師様をまつる。むかし飢えに苦しんだ年、この神仏が蕪を恵んでくれたとの言い伝えから、当日は必ず蕪を入れた煮物を膳に上げ、年配の女性たちは堂に寄り合って夜通し灯を絶やさぬ籠りをする。宿を求めて歩く大師様に、貧しい家のおばあさんが隣の畑から失敬した蕪を差し出したところ、その厚意を汲んだ大師様は、盗みの跡が知れぬよう夜のうちに雪を降らせて隠したのだという。
ほかにも、恵まれぬ者のために大根を持ち出しては同じように雪で覆う話や、諸国を巡り歩いた末に片脚が擂粉木の形になってしまい、その異形の跡を隠すために毎年雪が降るのだと語る話も伝わる。二十三日の晩には餅を供えて一泊してもらい、翌二十四日の朝には粥を出して見送るともいう。
- 広まり方
- 『新潟県史 資料編23 民俗2』(1984年)所収、森谷周野「オダイシコ(お大師講)」の報告にまとめられている複数の伝えを合わせた。
- 地域
- 新潟県佐渡市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ