ちょうちんこぞう
提灯小僧
国内
人型の怪異
- どんな話か
- 顔が真っ赤な少年の姿で提灯を持ち、雨の夜道で通行人を追い越しては振り返る妖怪。
- 細部
仙台城下北部の堤通、現在の仙台市青葉区堤通雨宮町と上杉一〜二丁目周辺に出没したとされる。人間なら12、13歳ほどの少年の姿で、顔だけが真っ赤になり、ホオズキの実の色にたとえられた。雨の夜道で人の後ろから現れて追い越し、立ち止まって振り返る。通行人が歩き出すと再び追い越して見つめる動作を繰り返すが、危害は加えず、最後には消え去る。出没地は、正徳年間の1711年から1715年ごろ、7月15日に理不尽な殺人があった場所とする説もある。山田野理夫『怪談の世界』(1978年)、京極夏彦・多田克己編著『妖怪画本 狂歌百物語』(2008年)などに記録されている。
『宮城縣史 民俗3』(1956年)の記録では、出没地はかつて富岡十之介という者の屋敷だったとされる。十之介は正徳年中の7月15日の晩、盆の火祭りを見ての帰り道でどうしたわけか正気を失い、井戸のそばで妻を斬り殺してしまったといい、それ以来そのあたりでは夜更けに妖しい火が燃え上がるようになって界隈の評判になったと伝わる。
- 広まり方
- 仙台の地誌や怪談集で語り継がれ、江戸本所に伝わる「送り提灯」の類話とも見なされて紹介されてきた。『宮城縣史 民俗3』(1956年)の妖怪変化・幽霊「事例篇」にも採録されている。
- 地域
- 宮城県仙台市(堤通周辺)
- 年代
- 1711年〜1715年ごろ
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ