あしわせのくま
粛慎隈
国内
場所・異界
- どんな話か
- 御名部の崎に漂着した粛慎人を島人は鬼魅と恐れて避け、瀬川の浦に移った後は水が涸れて災いを招いたとする地名由来譚。
- 細部
- 御名部の崎という浜に、船で粛慎人と呼ばれる者たちが渡ってきて、春から夏にかけて漁をしていた。島の人々はこれを普通の人間ではなく鬼魅の類だと考え、近寄ろうとしなかった。一方、島の東にある禹武という村では、椎の実を焼こうとして灰に埋めたところ、実が二人の人間の姿に変わって火の上で争い始めるという怪異が起きた。占ってみると、この村の者は魃鬼に惑わされるとの結果が出て、実際にその通り災いに遭ったという。やがて粛慎人たちは瀬川の浦へ移り住むが、浦の神はこれを避けて近付かなかったため水が涸れ、その水を飲んだ者の半数が命を落としたと伝わる。以上のいきさつから、この一帯は俗に粛慎の隈と呼ばれるようになった。
- 広まり方
- 1976年刊行の『日本随筆大成』第一期に収める大朏東華の随筆『斉諧俗談』に記されている。
- 地域
- 新潟県佐渡市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ