あらまちのびしゃもん
荒町の毘沙門
国内
場所・異界
- どんな話か
- 北目城の守護神毘沙門が政宗の攻城に力を貸した礼に堂を建てられ、荒町では子供に子守をさせない風習が残るという。
- 細部
栗野大膳が守る北目城は常に黒雲がかかっていて攻め落としにくく、それは城を守る毘沙門天のしわざだと言われていた。そこで伊達政宗は、力を貸してくれるなら立派な堂を建てて祀ると誓いを立てたところ、たちまち雲が晴れて落城させることができたという。約束どおり仙台へお連れしようとしたものの、敵にも味方にも等しく願いを叶えるような毘沙門では頼りにならないと考え、途中の荒町に置き去りにしてしまった。
それを見つけた近所の子供たちが担いで遊んでいるのに大人たちが気づき、堂を建てて梵鐘まで奉納したが、重すぎて吊るすことができなかった。すると子供たちが鐘の下に板を差し込んで高さを稼ぐという知恵を出し、無事に吊るせたという。毘沙門天はこの礼として、子供たちが望んだ「赤ん坊の子守りをさせないでほしい」という願いを聞き入れた。この故事にちなみ、荒町では今も子供に子守りを言いつけない風習が伝わっている。祭のときには、毘沙門天の好物とされる子供相撲を奉納する。
- 広まり方
- 『宮城縣史 民俗3』(1956年)の伝説・祠堂の部に記録されている。
- 地域
- 宮城県仙台市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ