代表例 01
花子さん
学校3階の3番目のトイレに花子さんがいて、3回ノックし「遊びましょ」と誘うと返事をして現れるという。
背景と広まり方
学校の三階にある三番目の個室トイレには、花子さんという存在がいるとされている。そのドアを三回ノックしたうえで「花子さん、遊びましょ」と声をかけると、中から「はーい」という返事が聞こえ、花子さんが姿を現すのだという。全国に広く知られる学校の怪談の型を踏襲しつつ、この地域の学校でも同じ作法で語り継がれている。
1999年の『下野民俗』所収、久野俊彦「高校生が知っている不思議な話」に記録がある。
代表例 02
赤い紙、青い紙
トイレの個室で紙がないときに「赤い紙が欲しいか、青い紙が欲しいか」と声がかかり、答えた色に応じた死に方をするという学校怪談。
背景と広まり方
学校のトイレで紙がないとき、「赤い紙が欲しいか、青い紙が欲しいか」と声がかかる。赤を選ぶと血が噴き出して死に、青を選ぶと全身の血を抜かれて青ざめた死体になる。1930年代の奈良市では小学生の間ですでに語られ、当時は「赤い紙やろか、白い紙やろか」と問う形だった。赤と白、赤いマント、赤い手など、紙の色や怪異の姿、結末には地域差があり、「トイレの花子さん」より古い伝承とされる。起源を、正解を選べない恐怖に結びつける説のほか、節分の夜の便所で尻を撫でる妖怪「カイナデ」を避ける唱え言葉から学校怪談へ変化したと見る説もある。便所神に紙人形を供える習俗との関係も推定されている。
全国の学校で世代を超えて語り継がれ、地域ごとの変種を生みながら広まった。
代表例 03
音楽室のベートーベン肖像画
音楽室に飾られたベートーベンの肖像画が、夜になると目を光らせたり、見ている人の方へ視線を動かしたり、憤怒の表情に変わったりするという「学校の七不思議」の定番。
背景と広まり方
多くの学校の音楽室に掲げられている作曲家の肖像画、とりわけベートーベンの肖像画にまつわる怪談で、夜中に目が光る、目だけがこちらを追いかけてくる、体の向きが変わる、絵から抜け出すといった様々な語りのバリエーションが全国の学校で伝えられてきた。ベートーベンに限らずバッハやモーツァルトの肖像画が同様の話の主役にされることもある。
児童・生徒の間の口伝えとして全国的に広まり、学校の怪談を扱う書籍・ウェブ記事でも定番の一話として紹介されている。
代表例 04
理科室の人体模型
学校の理科室に置かれた人体模型や骨格標本が、誰もいない夜になると独りでに動き出す、あるいは踊り出すという「学校の七不思議」の定番の一つ。
背景と広まり方
理科の授業で使う人体模型や骨格標本は、学校の怪談の中でも特に頻繁に語られる題材で、夜の理科室で模型が独りでに歩き回る、内臓が本物に変わっている、音楽室から漏れるピアノの音に合わせて骨格標本が踊るなど、地域や学校によって細部の異なる様々なバリエーションが語られてきた。1990年代の映画やテレビの「学校の怪談」シリーズを通じてこのモチーフはさらに全国的に広く知られるようになった。
児童・生徒の間の口伝えを中心に全国の学校で語られ、「学校の怪談」を扱う書籍・映像作品にも繰り返し取り上げられている。
代表例 05
十三階段
普段は12段しかないはずの階段が、真夜中に数えると13段になっているという怪談。
背景と広まり方
昼間に何度数えても12段なのに、肝試しなどで夜に数え直すと13段目が現れるというもので、Wikipediaの学校の怪談一覧やまとめサイトにも「十二段の階段が夜になると十三段に増える」とほぼ同じ表現で紹介されている。最上段の天井からロープが垂れ下がっている、13段目を踏むと不幸が起こるといった尾ひれがつくバリエーションもある。
「段数が変わる階段」というモチーフが全国の学校で独立に語られ、夏の肝試しシーズンの定番話として七不思議のまとめサイトなどで繰り返し紹介されている。
代表例 06
墓地の上の学校
学校の敷地がかつて墓地だった場所を埋め立てて造られたとされ、夜になると埋もれた墓石の輪郭が地面に浮かび上がるという怪談。
背景と広まり方
校地の一部が昔は墓地や火葬場だったという言い伝えを持つ学校は全国各地にあり、そうした土地では夜間にグラウンドや校庭に墓石のような影が浮き出る、掘り返すと骨が出てくるなどと語られる。実際に古い墓地を造成して学校用地にした例が各地に存在することが、この種の噂の土台になっているとされる。まとめサイトでも「墓地の上の学校」「学校が昔墓場で、夜になると墓石が見える」という同じ内容の項目名で紹介されている。
「この土地は昔◯◯だった」という土地にまつわる不安が学校という身近な建物に投影される形で各地で独立に発生し、Wikipediaの学校の怪談一覧やまとめサイトに整理して紹介されている。
代表例 07
無人放送室
誰も入っていないはずの放送室から、突然校内放送のチャイムやアナウンス、声が流れ出すという怪談。
背景と広まり方
放課後や夜間など生徒がいないはずの時間帯に、放送室の機材がひとりでに作動して校内にアナウンスやチャイムが流れる、助けを求めるような声が聞こえるといった形で語られる。放送部の活動に打ち込んでいたが亡くなった生徒の霊が原因とされる類話や、廃校になった学校の放送室で同様の現象が起きるとする話も紹介されている。
校内放送設備という共通の学校施設を舞台にした話として各地で独立に語られ、Wikipediaの学校の怪談一覧やまとめサイトなど複数の媒体で定番項目として繰り返し取り上げられている。